ハクビシン・アライグマ・イタチの糞の違いと見分け方|住宅被害のサインを見逃さないために

ハクビシン・アライグマ・イタチの糞は、それぞれ特徴が異なっており、住宅や周辺でフンを見つけた際には、何の動物によるものかを見極めることで、的確な対策が可能になります。見た目や排泄場所、におい、混ざっている内容物などの違いを知っておくことで、被害の拡大を防ぐことができます。

ハクビシンの糞は、長さ2〜3センチ程度の細長い形状をしており、黒っぽい色をしています。果物を好む習性があるため、糞の中には未消化の果実の種や皮などが混じっていることがあります。また、決まった場所に繰り返し排泄する「ためフン」の習性があり、屋根裏や天井裏の一角にフンが何個も溜まっているようであれば、ハクビシンの可能性が高いです。比較的高い場所や静かな空間を好んで棲みつきます。

アライグマの糞はハクビシンよりも大きく、長さ5〜10センチほど、やや太くて丸みを帯びた形状をしています。雑食性で何でも食べるため、果実の種、昆虫の殻、穀物の残りなどさまざまな内容物が混ざっているのが特徴です。ためフンの傾向もあり、天井裏だけでなく、外のデッキや倉庫、軒下などにもフンをすることがあります。臭いはかなり強烈で、遠くからでも気付くことがあります。

イタチの糞は、細長くねじれたような形をしており、両端がとがっていることもあります。長さは5〜7センチ程度で、色は黒く、非常に強い異臭を放ちます。肉食性が強いため、糞の中には小動物の骨や羽根、昆虫の残骸などが混じっている場合があります。他の動物のように一箇所にためるのではなく、天井裏や軒先など複数箇所に点在する形で排泄することが多いのが特徴です。非常に狭い隙間からも侵入するため、築年数の経った家屋では特に注意が必要です。

これらの動物の糞はすべて、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。フンには細菌やウイルス、寄生虫の卵が含まれており、乾燥して粉じん化すると吸い込んでしまうリスクもあります。とくにトキソプラズマやエキノコックス、レプトスピラ菌といった病原体により、発熱、腹痛、呼吸器症状を引き起こすことがあります。

こうした糞を発見した場合は、絶対に素手で触れたり、掃除機で吸い込んだりせず、速やかに専門業者に相談することが大切です。また、いずれの動物も鳥獣保護法の対象となっており、個人で勝手に捕獲や駆除を行うことは法律違反になります。被害が疑われる場合は、自治体や認可を受けた害獣駆除業者へ連絡し、正しい方法で対応するようにしましょう。

糞の違いを見分けることは、被害の原因となっている動物を特定し、適切な対策へとつなげる重要な手がかりです。被害が拡大する前に、状況を記録し、専門家に早めに相談することで、安全な住環境を守ることができます。

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カテゴリー: 仕事

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