台風・ゲリラ豪雨で水没…冠水トラブル時に呼ぶべきカーレスキュー手配術

近年、台風やゲリラ豪雨による道路の冠水は、栃木県内を含め全国どこでも起こりうる深刻な災害となっています。万が一、運転中に愛車が水没してしまった場合、パニックに陥らず、命を守る行動を最優先し、その上で適切にカーレスキューを手配することが極めて重要です。まず、車が冠水路で動かなくなった際に絶対にやってはいけないのが、エンジンを再始動させようとすることです。エンジンが水を吸い込んでいる場合、無理に再始動を試みると「ウォーターハンマー現象」によりエンジン内部が破壊され、修理不可能な致命的ダメージを負う可能性があります。ハイブリッド車や電気自動車(EV)は、高電圧のバッテリーを搭載しているため、感電のリスクもあり特に危険です。自身の安全確保が最優先であり、水かさが深くなる前に、ためらわずに車を離れて安全な高台へ避難してください。安全を確保した上で、次に取るべき行動がカーレスキューへの連絡です。頼りになるのは、JAF(日本自動車連盟)またはご自身が加入している自動車保険付帯のロードサービスです。連絡する際には、現在地の正確な情報が何よりも重要です。土地勘のない場所であれば、スマートフォンの地図アプリで住所を確認したり、近くの電柱に書かれた管理番号や特徴的な建物を伝えたりすると、救助隊がスムーズに現場を特定できます。さらに、「車がどの程度の深さまで水に浸かっているか」「エンジンを再始動しようとしたか」「ハイブリッド車やEVであるか」といった車両の具体的な状況を伝えることで、レッカー業者も適切な機材を準備して向かうことができます。冠水車両の引き上げは、通常の故障とは異なる特殊な作業となるため、必ずプロに任せるべきです。救助を待つ間、そして救助後には、必ず保険会社にも連絡を入れましょう。車両保険に加入していれば、水没による損害が補償の対象となる可能性があります。その後の修理や廃車の判断、手続きについて相談に乗ってもらえます。ロードサービスによるレッカー移動費用が保険でカバーされるかも、契約内容によって異なるため確認が必要です。台風や豪雨の際は、ロードサービスの電話が殺到し、繋がりにくくなったり、現場への到着が大幅に遅れたりすることも覚悟しなければなりません。しかし、焦りは禁物です。まずは命を守る避難行動、次に落ち着いてロードサービスと保険会社へ連絡。この手順を頭に入れておくだけで、いざという時の行動が大きく変わります。豪雨時の運転は極力避けるのが大前提ですが、万が一の事態に備えたこの手配術が、被害を最小限に食い止め、あなた自身と大切な財産を守ることに繋がるのです。

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カテゴリー: 仕事

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