株式会社 ムスム 菊地 芳子 社長


化粧品製造販売・美容経営コンサルタント
「美しく」の思いに寄り添う

『美しくありたい』という女性の願いに寄り添う株式会社ムスム。
オリジナルブランドの化粧品を送り出しながら、健康な美しさを追求してきた。
今後も心と体のトータルケアに挑み続ける。


profile

昭和32年(1957年)、栃木県宇都宮市生まれ。
作新学院高校時代、器械体操で国体インターハイに出場。
アスレチックジムインストラクター、化粧品販売会社社長を経て、
平成3年、株式会社ムスムを設立し代表取締役社長に就任。


化粧品販売で全国1位の実績獲得
菊地 芳子社長
菊地 芳子 社長

 菊地社長の少女時代は器械体操に明け暮れる日々だった。作新学院高校にスポーツ特待生で入学し、寮生活を続けながらオリンピック出場を目指して厳しい練習に励んでいた。2年生、3年生と、国体、インターハイに出場し、個人部門で全国上位の成績を収めている。高校卒業後、大学に進学して器械体操を続けるが、残念ながらケガによって夢は断ち切られた。
 故郷の宇都宮に戻って職を求めたところ、アスレチックジムのインストラクターへの誘いを受けた。当時、こうした種類のジムは、宇都宮市内にはまだ珍しかったころだ。器械体操で得た経験が生きるとともに、健康づくりへの関心も高まっていく。
 アスレチックジムを辞めた後も、健康づくりに貢献したいとの思いは強く、ボランティアで子どもたちに体操を指導するなどしていた。やがて、エアロビクスが一般に爆発的に広がり始めたため、その指導方法を習得する。勤めを続けながら、4教室を運営するまでになった。
 これらの活動はまだ趣味の域を出ていなかったが、大きな転機となったのは、姉が経営していた美容室の化粧品販売を手伝ったことだった。「私自身にアレルギー症状が出て、化粧品の成分へのこだわりが強くなったのです。安全で安心な製品を広めなければ、という気持ちが強くなりました」と化粧品販売の世界に足を踏み入れたきっかけを話す。もともとが『人をきれいにしてあげるのが好き』という性格だったのだという。
 当初は勤めのかたわらの副業という形だったが、次第に売り上げが大きくなり、販売業に専念するよう誘いを受ける。こうして全国的なフランチャイズ網の1社として、平成59年、自宅の一部を改装して化粧品販売会社を創業した。まだ子どもが小さく、販売なら時間的な融通も利きやすかったためだ。
 以降、代理店を組織しながら販売網を広げていくという困難な作業に取り組むことになった。代理店の女性たちを束ねながら、血のにじむような努力を続け、グループ内で全国1位になるまでに上り詰めた。こうした期間が7年間続いたが、上部会社の事情で販社の継続が難しくなる。
 「こうなれば自分でやるしかないと思いました。化粧品だけでなく、エステサロンへの興味もありましたので、さらにそうした分野に広げていくために独立への道を選びました」と菊地社長は話す。未来への飛躍の思いを込めて、「3並び」のひな祭りの日、平成3年3月3日3時、株式会社ムスムが誕生することになった。


自然の素材を使って納得のいく商品を

 まずは組織づくりから始まった。サロンを展開し、販売のためのシステムを組み上げていくのは大変な作業だったが、これには販社の時代の経験が大いに生きることになる。「運動をやっていましたので体力的にも負けない自信がありました」と、当時を振り返って笑う。こうして育成した代理店は70店舗以上にもなる。
 同時にオリジナルブランドの化粧品開発に力を入れる。「私自身が肌が弱かったことと、周囲を見ても自分に合わない化粧品を使って、トラブルを起こしてしまうこともあります。自然のものを取り入れ、オールパーパス(赤ちゃんからお年寄りまで)が使用できる納得のいく商品をつくらなければと思いました」と、当時を振り返る。中国を訪ねて東洋医学を学ぶなどしながら、当初、5品目からスタートした。
 そして2013年4月、ムスムでは新商品を販売開始した。大手メーカーが開発したアスタキサンチンを化粧品に応用し、5品目ですべてのスキンケアができる商品「赤シリーズ」である。天然ヘマトコッカス藻から独自の技術で抽出したアスタキサンチンは、優れた抗酸化力を持つとされ、アンチエイジングに役立つという。これらはすべて菊地社長自らがその品質を確かめ、自信を持って送り出しているものばかりだ。またアスタキサンチンの取扱代理店としてサプリメントを医療機関向けに卸している。
 また、「あなたのブランド」というPB化粧品の製作をサポートする新規事業を展開する。


内面からの美しさを求めて
MSM待望の『赤シリーズ』新登場!!
MSM待望の『赤シリーズ』新登場!!

 コーポレートスローガンに『美しい人たち』を掲げる。社名の「ムスム」は「Mankind(人類)、Symphathy(共感=精神的一致)Mature (成熟した)」の頭文字から取った。『美しさは内面から磨いていくもの』との理念から、メンタル面も含めた幅広い健康づくりに取り組んでいきたいとする。『美しくありたい』という永遠のテーマに寄り添い、叶えるお手伝いをする。
 「美と健康は切り離せません。高齢化の時代でも元気であり続けるためには、きれいに、美しくなることが一番です。ナチュラルなお化粧の方法も含め、内面の健康を保つために、同じ考え方を持つ医師にも協力してもらって講座を始めました」。心の栄養としてのアート、人が心からなごむ香りのスペース、心理学的な観点からの音楽の提案など、人間の五感に働きかける取り組みを進めていく。
 最終的な目標を『お客様一人ひとりの環境に合った美容』におく。マニュアルに沿った型どおりの対応でなく、十分にカウンセリングを行い、お客様の『癒やされたい思い』を引き出すことが大切、と力がこもる。
 「心を込めて作れば、代理店の人たちも心を込めて販売してくれます。それは必ずお客様にも届くはず」という信念を持っている。農家一筋に良質なトマト作りを追い求め続けた父親の背中から得た教訓でもある。
 この考え方に基づいて打ち出したのが、『あなただけのブランド化粧品』と銘打ったシステムだ。OEMの利点を生かし、小ロットの100個からでも対応する小回りの利く開発・製造システムを提供する。
 本社は宇都宮市郊外の上籠谷にある。周囲には田園地帯が広がる。通りすがりに訪ねる、というような場所ではない。事業には不向きのようにも見えるが、これまで一生懸命に走り続けて行き着いた結論は、『無理して事業を広げなくても、社員たちと一緒に楽しくやれればいい』ということだった。
 これまでの自身の体験をもとに、後に続く人たちに、販売やエステティックサロンの運営をアドバイスするコンサルティングにも力を入れる考えだ。高望みをせず、自然体で息の長い経営を続けたい、と締めくくった。


株式会社ムスム
〒321-3233 栃木県宇都宮市上籠谷町843
TEL 028-667-6455 FAX 028-667-0862
URL http://www.musumu.co.jp

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